法律相談といえば弁護士事務所でおこなうものというイメージが強いのですが、基本的には費用がかかります。あいてはプロですので、お金がかかるのは当然といえば当然です。ですから費用負担を避けたい人の多くは、自治体などが開催している無料の法律相談会を利用することになるのですが、これらは時間に限りがあり、思ったほどの成果を得ることができなかったという人も少なくありません。そこで費用の心配をすることなく適切なアドバイスを得たいのであれば、法テラスを利用するという方法があります。
法テラスは司法制度改革の一環として設立された機関で、通常は法律に関するトラブル解決に役立つ窓口を照会するところなのですが、資力など一定の基準を満たしている人は、無料の法律相談を受けることもできるのです。しかも法テラスを利用した場合、さらに一定の条件を満たしている人は民事法律扶助の制度を利用することもできます。この制度はいわば弁護士費用の立て替え制度です。トラブルの解決に弁護士が必要になっても、その費用が支払えないのでは依頼することができません。
この制度が利用できれば、弁護士費用は原則として3年間の分割払いで支払えばいいので、それほど費用負担を心配する必要がありません。事件が進行中の時期は毎月1万円か5千円を支払えばいいので、誰でも安心して弁護士を雇うことができるでしょう。なお生活保護を受けている人や特別の事情があると認められる場合は、事案が解決するまで支払いを猶予してもらうことも可能です。